在籍僅か3ヶ月という短い期間にもかかわらず、常人には到底なし得ない伝説を創り上げていった若人、その名も古川智也。彼が1月某日、惜しまれながらシンガポールを後にした。
遡ること3ヶ月前、雨季の始まりを告げる北東季節風の足音が聞こえてきそうな10月に彼は河野主将に連れられABUSANに加入した。彼は持ち前の社交性や人懐っこさから初日からABUSANに溶け込み始め、1週間(一般的なセミの成虫期間に相当)経つ頃にはすっかり馴染んでいた。筆者が今の立ち位置を確立するのに1年以上(一般的なセミの幼虫期間の1/7に相当)の時間を費やしたことを考えると、彼がABUSANの懐にもぐりこむ才能というのは雨の日に道端で拾ってきた子猫のそれに匹敵するものであるということは誰もが知るところであろう。

彼が創り上げた伝説、それはまず11月の日本人大会後の打ち上げ2次会で起こった。詳細は筆者がその場にいなかったために割愛せざるを得ないが、泥酔・酩酊状態のさらに向こう側にいた参加メンバーを一瞬にして素面へと呼び戻すという神の所業をやってのけた。彼がドア・サーファーという名をほしいままにした瞬間であったことは疑う余地もない。

 
さらに彼の最後の試合となった12月のファストピッチ大会では、指名打者として出場した試合の第一打席において足元めがけて放たれた初球を鮮やかな足捌きで死球を選び(過去のブログ参照)10人中8人は苦虫を噛み潰すであろう憎たらしいくらいのしたり顔で出塁した。おそらく彼がこの出塁に費やしたカロリーはしらたき(6kcal/100g)よりも低いものであったと想像に難くない。

113日は彼の送別試合ということで、Towersさんに試合を組んでいただいた(Towersの皆さん、スケジュールが詰まっているところ、本当にありがとうございました)。ここで彼は他のメンバーが湿り続ける中、1番左翼で出場し、全打席出塁という偉業を成し遂げる。守備では左翼にあがった打球に対し水○寺清子も迷うことなくマイクを置くであろう、3歩進んで数10歩下がるという匠の業を披露し、決してそんな人生歩んではならぬいう教訓を皆の心に刻んでくれた。弱冠22歳の若者が、である。
 

繰り返しになるが、これらのことは僅か3ヶ月の間に起こった出来事である。もし皆の心を鷲摑みにした回数または衝撃度を在籍期間で割った指数(KW Index)なるものを見積もるとすれば、彼がたたき出す数字はおそらく歴代のメンバーのかなり上位に食い込むことは間違いない。多くのメンバーが彼より一回り(12=義務教育+高校に相当)近くかそれ以上離れているにもかかわらず、彼がこんなにもABUSANに溶け込んだのは彼が『見た目は若者、頭脳は大人』だからなのか、はたまた多くのメンバーが『見た目はおっさん、頭脳は子供』だからなのか、どちらがより大きな要因かは定かではない。ただ言えることは、彼は今後もABUSANにとってかけがえのない存在であるし、帰国後も関西支部のメンバーの方々と大いに盛り上げてくれることを信じてやまない。その男、古川智也につき。



(#35 古関俊也)

あぶさんの皆様
世界で見守るあぶさんOBの皆様
良きライバルチームの皆様

かなり遅ればせながらではありますが、明けましておめでとうございます。
今年もあぶさんを宜しくお願い致します。

新年のご挨拶がてら、簡単に今年のあぶさんの体制をお知らせ致します。

主将:河野裕一
副主将:古関俊也・渡辺悟史
アドバイザー:浦上秀樹・橋本修
会計・経理:阿河郁子・後藤瑠美
グランド管理:岡達志

日本支部取りまとめ(半ば勝手な判断ですが・・・)
関東エリア:村田光俊・久保田成樹
中京エリア:國枝大助
関西エリア:山田悠二
九州エリア:若松直幸

次の日本人会大会は3月3日となります。
出張絡みで来れる、丁度暇、などなど、あぶさんメンバーならいつでもお待ちしておりますので
是非声をかけてください。

では、今年もいい一年になるように3月の大会制覇に向けて頑張っていきましょう。

U1

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