決勝戦 vs 東芝レッドソックス 9-7

あぶさん林 MEMBER
1 加藤 ライト
2 辻  ショート
3 亮太 センター
4 林  ピッチャー
5 U1  レフト
6 みつ  ファースト
7 いとちゃん サード
8 手塚/村田 ミドル
9 悦子 キャッチャー
10 めぐ セカンド
ランコー 修ちゃん  サポート 大ちゃん、しゃお
サブ あっちゃん、なべしま

1回表 投手林。
急に全くストライクが取れなくなった。初回3四球。
トムが叫ぶ。「打たせよーぜー」
分かってる。そう言う大会やし。
また10人制で最も重要なポジション、ミドルが大会を通じて全く機能せず。

手塚は亮太から左だと言われ、
U1からは右行けと言われ
俺からは前に来いと言われ
謙虚な手塚はその通りに毎回動いた揚句、
あり得ないほど中途半端な守備をした。

ここら辺はやはり準備ゼロのつけが来たな。
他のチームはやはりミドルがかなり機能していた。
4点先行されて0-4.
1回裏 驚異の1番打者加藤。またヒットで出塁。今回打率9割。
3年前の来星時には打率10割。あぶ歴代最高トップバッター。

しかしあぶに入るまで野球経験ゼロ。努力の男。
第3代キャプテンになって人の上に立つ、人を導く、コーチングに目覚め転職。
現在会社役員。

帰国日に送別会をやった後、空港に行く直前、どうしても寄ってほしい と俺に懇願し
夜の11時くらいに行ったマリーナスクエア。(当時の練習場所)
号泣しながら「ありがとう!」と叫んだ姿は忘れられない。
今ではそこはマリーナベイサンズ。
時代が変わり風景は変わっても俺の心、
加藤の心の中にはまだモノクロになっていない原色の思い出がそこにはある。

しかし1死1,3塁。絶好の場面で俺。
高めのくそボールを強振した球はレフトへの大きな犠牲フライ。

亮太、ここでハーフウェイを取っている。うーん、それは野球だな。

ちなみに亮太。
前日高級イタリアレストラン、ガリバルディを予約し意中の女の子を待つが
1時間待っても来ず。
そのうっ憤を晴らすと言うかなり低級なモチベーションもあり、今大会大活躍。
京都大学野球部出身だが全くプレーにスマートさが感じられず身体能力のままにプレーする。
いつも練習前のストレッチでレディースとおしゃべりばかりしていたつけが
肩の故障につながったと俺は見ている。
ここぞと言う場面で常に打てなかった印象があり、
今大会のNMR戦でもガンガンに過去を思い出させてくれた。

さて決勝戦は??

後続が続かず、1回裏は1点どまり。1-4

2回表 1点を追加され1-5.
相変わらずストライクが入らない。
亮太の舌打ちがマウンドにも聞こえる。

2回裏 0点。
応援しているMEMBER焦る。雰囲気ドヨーン。出た、必殺あぶさん弱気モード。
でも、俺はやばいと思ったのはNMR戦だけで
この試合はどう考えても負けないだろうと思っていた。

ただ、この東芝レッドソックス。強い。

恐らくこのスローピッチのルールで、今回と同じMEMBERが集まれば
優勝候補になりえると思う。
あぶと同じ時間にアヤラジャで練習しているが
結構真剣にいつも練習しスローピッチに特化してやっている。

特にピッチャーがうちにくい。
高い球で、しかもツバをベチョベチョ球につけて投げるので
打つとそのしぶきが飛びそうで思いきれない。

まじで、めぐなんかは「打ちたくないと」言って全く振らずに見逃し三振していた。
めぐ、そこは頑張ろうよ。


3回表 相手を初めて0点に抑える。
しかし伊藤ちゃんの守備範囲が現役時代の半分以下になっている。
今大会、1度も声を荒げていない俺が「伊藤ちゃん、取りに行けよ!」と絶叫。

あぶの為にじん帯手術をしてくれた伊藤ちゃん。
手術をしてこれから長期休養に入ると言う事でお見舞いを兼ねて白石に寿司を食いに行った時に魅せられた伊藤ちゃんの内視鏡手術の写真。その日なぜか刺身が気持ち悪かった。
  
何故か息子チームのお母さん方に人気があり
その中でも無茶苦茶可愛い中学生の女の子に写真撮っていいですかと言われ、
クエンティンタランティーノにそっくりな伊藤ちゃんは「いいですよ」と
今まで見たことも無いようなさわやかな顔で快諾。
その後、何を勘違いしたのか握手までしていた。
ってゆーか守備範囲ジェンジェンタランッツーノ。
1-5のまま。

3回裏 苦戦は続き、応援の声も蚊みたいになっている。
大塩が審判に文句言っている。おいおい皆イライラしてるやん。
この全身点火装置の付いたようなドドドドド短気な男は23歳の時、相手チームに「ピッチャーストライクはいんないよー」と言う極めて平均的な標準なやじに激こうし、「誰じゃこらー」と相手ベンチに突進。その後、10秒くらい日本語的放送禁止用語を連発し、俺に叩かれマウンドに戻る。
ちなみにそれはNMRとの決勝戦。ちなみに0-1で敗退…

何とかチャンスを作り2死ながら満塁。
バッター亮太。
やばい、亮太や。
大体統計学的に言うとこういう場面で亮太が打って皆の笑顔のもと迎えられると言う可能性は2%位だ。打席に入るまでに亮太、頼むから回してくれと頼む。

亮太、いつものごとく全く関心ないかの如く、ハイハイ。
こいつは小さいころ恐らくハイは1回と教わっていない。 

1球目ボール。亮太の顔を見る。
相変わらず猿みたいだ。
2球目のベチョベチョボールを昨夜食べるはずだった
イタリア料理のニョッキに見立てたのか・・・
亮太、食いつき強振。超ライナー!!
レフトライナーかと思ったがそのままフェンスオーバー!!!

運河へボールは消えた。。。

おいおい、1-5で負けてて
2死満塁から亮太が同点満塁ホームラン??? 
あぶ完全に蘇生。ベンチは既にお祭り騒ぎ。

亮太はダイヤモンドを回りながら、むっちゃ笑っている。ぶっちゃけキモい。
でも今日はとても嬉しい。


(↓中央:亮太)


その後、のりのりで打者俺。
高めのベッチョリーボールを叩いて平凡なセンターフライ。
5-5

4回表 1試合を通じて全くストライク入らず。
女の子にも四球を与えてしまう。めぐも信じられないエラー。
2点追加されて5-7

4回裏 もう2点差くらいでは何とも思わないあぶさん打線。
先発MEMBERじゃない事に打ち上げの時にぶつぶつ俺に文句を言い
ビンタを50回された村田も打ち、加藤も打ち、辻も打ち、亮太も打った。

また大会を通じて本当にシュアなバッティングを続けたみつ。
口下手な物静かな男だがハートは無茶熱く情に厚い。


入部少し経って、
年齢が実はそんなに行っていない事が判明し(その時20代だったか)、
ちゅんそんや悦子に「無茶ふけてるやーん」と言われる。

自身のホームページを持っていたみつくには、その日の日記に
「三十路のみそっかすにふけてると言われた。お前らに言われたーないわ!」と
記す。
誰にも公表していないホームページを当人のちゅんそんに発見され、
その後 激しく謝罪。


大会を通じて極めて不振だった手塚の代打として、無茶苦茶活躍した村田。
駐在時代、意中の女の子を夜中車で送っていき、かっこをつけて帰ろうと思ったら
ハンドル操作を誤り、コンドミニアムのプールに車に突っ込んだこともあったっけ。
あぶHPに事件として載っております
ちなみに助けに来たレッカー車も激しく落下。

逆転に成功。9-7
審判がちらちらと時計を気にしだす。
しかし尚も2死2,3塁でバッター俺。

お膳立ては整った。
・・・ここで俺が打ち、2塁ベース上でガッツポーズ。そこで審判の試合終了の声。
なだれ込むMEMBER。最高のシナリオじゃないか。
自ら手拍子を迫りビッグ林コール。白けている相手チーム・・・


凄いコントラストだ。


初球、かなり気合の入った俺は高めのまたくそボールを
往年のジャイアント馬場の脳天から竹割りチョップのごとく振り、
平凡なレフトフライ。

うなだれる林。

そして・・・FSBCの猪八戒堀部の抑揚のない「試合終了です」の声。




年をとっても年相応に生きない。
一度しか無い人生、喜怒哀楽を表現しガンガンに感動する。
中途半端な準備には中途半端な感動しか得られない。
だから頑張る。   だからあぶは強い。  色々な意味で強い。



青春とは心の若さである。

信念と希望にあふれ 勇気にみちて 日に新たな活動を続ける限り

青春は永遠にその人のものである。


続く

ABUSAN  ~シンガポールで一番楽しいソフトボールのチーム~ | Template by - abusan-singapore- 2010